こども本の森 中之島とは

こどもたちに多様な本を手にとってもらい、無限の創造力や好奇心を育んでほしい。自発的に本の中の言葉や感情、アイデアに触れ、世界には自分と違う人や暮らしが在ることを知ってほしい。「こども本の森 中之島」は、そんな想いでつくられた文化施設です。

こどもたちへ

ここには、
あなたがみたことのない本が
たくさんあります。

えほんだけでなく、ずかんも、
じどうぶんがくも、りょうりの本も、
がしゅうも、がいこくごの本だって
そろっています。

いつもはおとなが「ふむふむ」と
むずかしそうなかおで
よんでいる本だって、
あなたたちが
よめないとはかぎりません。

じっくりと、じゆうに、
こころうごくままに本を手にとり、
あたらしい世界にふれてください。

かべぜんたいが
本におおわれたくうかんで、
がめんがうごかない、
かみの本のみりょくに
であってください。

「こどもほんのもり」で、
まっています。

保護者の方へ

大人だけでなく、こどもたちも「時間がない」と口を揃える現代では、残念ながら本を手に取る機会は減ってきています。また、ソーシャルメディアを中心とした流れゆく情報と、書き直しができない紙の本に記されている情報の差異も曖昧なままになっています。

「こども本の森中之島」(安藤忠雄氏が大阪市に寄附)では、皆様からの寄贈本を含め多種多様な本を揃えます。

乳幼児からたのしめる絵本や幼年童話、児童文学、小説、各分野の図鑑、自然科学書、芸術書など様々なジャンルの本に対しニュートラルに接してもらうため、新しい手法で丁寧に本を差し出します。

ここでは本の対象年齢に縛られすぎず、こどもたちが素直にものを見る眼差しや豊かな感受性を何よりも大切にしたいと考えています。そして、自発的に本を読む習慣や、書き手の想いを1人の読み手として受け取る喜びを知ってもらいたいのです。こどもたちの限りない好奇心をせき止めない「こども本の森 中之島」に、ぜひご来館ください。

《安藤忠雄さんからのメッセージ》

地球は一つ。これからの社会を担っていく子どもたちには、元気よく自由に世界に向け、羽ばたいてもらいたい。そのためには幼い頃から本を読んで、豊かな感性や想像力を育むことが大切です。新しくオープンする「子ども本の森 中之島」が子どもたちと「自分だけの一冊」との大切な出会いの場となることを期待しています。安藤忠雄

《本館名誉館長 山中伸弥さんからのメッセージ》

子どものころから、本を読むことを通して多くのことを学んできました。読書体験がなければ、医学を志していなかったかもしれません。幼いころからたくさんの本に触れ、読書体験を積むことは、その子の将来、そして行く行くはこの国の未来にとって大きな財産となります。豊かな想像力を持った元気な子どもたちが育っていくことを期待しています。

《前川千陽館長からのメッセージ》

前川千陽写真

こどもたちのための場所、こどもたちのための絵本や読み物、こどもたちのための時間。

本の森で楽しく過ごしてもらうために、心を込めて1冊をご案内します。

『さくら』から『うさぎのくれたバレーシューズ』へ。ドン・フリーマンの『ターちゃんとペリカン』からランサムの『ツバメ号とアマゾン号』へ。成長とともに絵本から読み物への橋渡しができるように、本の森で迷わないように、ご案内ができるのを待っています。

《本館クリエイティブ・ディレクター 幅允孝からのメッセージ》

幅允孝写真

こどもたちの素直な眼差しと感受性を大切にする「物語」の聖地をつくる。

それが、「こども本の森」のコンセプトです。最近は人と書物の距離がずいぶん離れてしまっていますが、そんな時だからこそ没入に時間がかかり、即効性より遅効性に重きをおく「本」という存在に触れて欲しいと思っています。

インターネットやソーシャルメディアでは数多の情報や感情が流れ、人に替わって AI がものを考える時代が来ると言われています。が、そんな未来にこそ自分の中に深く刺さって抜けない何かが「その人」の存在 を示す証になるのではないでしょうか? 決して書き直しができず、よく推敲された紙の本。 それらは、流れゆく情報よりも人の核に刺さりやすいと私は考えます。 また、(自分もそうでしたが)こどもは、こども扱いされることが余り好きではありません。 一方で、固定観念にとらわれないこどもたちの柔らかな感受性は驚くべき集中力や直感を全開にして 本の世界を、正直に、真摯に受けとめてくれます。本の裏に書いてある対象年齢にとらわれず。 ですから、本施設では絵本を中心としながら、幼年童話、児童文学、小説、各分野の図鑑、 自然科学書、芸術書など様々なジャンルの本を揃えました。 また、それらに対する興味喚起をうながすため、できるだけ新しい手法で丁寧に本を差し出します。 そして、自発的に本を読む習慣や、書き手の想いを1人の読み手として受け取る喜びを知ってもらいたい。世界の多様性や未来の可能性にわくわくできることをこの場所から羽ばたかせたいのです。

沿革

外観写真

2017年(平成29年)

9月大阪出身の建築家である安藤忠雄氏より、「本や芸術文化を通じて子どもたちが豊かな創造力を育む施設として活用するため、中之島公園内に「(仮称)こども本の森 中之島」を整備し、大阪市に寄附するとともに、運営費用については、広く賛同者を募り大阪市への寄附を呼びかけていきたい」という提案を受けた。
12月「子ども等に対し、文学を中心とした良質で多様な芸術文化等に触れる機会を提供する施設として開館すること」を条件に、負担付き寄附の受納について、市会で議決。
寄附金の募集開始。

2018年(平成30年) 

6月「(仮称)こども本の森 中之島」施設基本方針(素案)策定。パブリックコメント実施。
10月「(仮称)こども本の森 中之島」施設基本方針策定
11月施設建築工事の着工
12月大阪市こども本の森中之島条例案を議会に上程(12月12日可決、13日公布)
⇒条例制定を受けて「仮称」を削除

2019年(平成31年)

1月寄贈本の受付開始(1月4日~2月27日)
指定管理者公募開始(1月24日~3月25日)
4月指定管理者の選定

(令和元年)

6月指定管理者の指定にかかる議案議決
8月名誉館長に山中伸弥氏就任
12月安藤忠雄氏からの建物寄附を収受
「こども本の森 中之島」公式サイト、各SNSアカウント開設・運営開始

2020年(令和2年)

7月「こども本の森 中之島」開館

スタッフ

指定管理者:TRC & 長谷工 meet BACH
代表企業・運営/株式会社 図書館流通センター(TRC)
構成企業・管理/株式会社 長谷工コミュニティ
構成企業・クリエイティブ・ディレクション/有限会社 BACH

設計・寄附/安藤忠雄建築研究所

名誉館長/山中 伸弥(京都大学iPS細胞研究所 所長)
館長/前川 千陽(株式会社 図書館流通センター)

クリエイティブ・ディレクター/幅 允孝(有限会社BACH代表)
アートディレクター/尾原 史和(株式会社ブートレグ代表)
マーチャンダイザー/山田 遊(株式会社メソッド代表取締役)
映像インスタレーション/株式会社ライゾマティクス
Webサイトデザイン/谷戸 正樹(MYDO LLC代表)
写真/伊東 俊介
家具計画/株式会社E&Y
制服デザイン・製作/NO CONTROL AIR
サイン造作/日工社

建物概要

延床面積:鉄筋コンクリート造 3階建
延床面積:約800平方メートル